アースアートについて1冊の書物を紹介したいと思います。ミネソタ大学出版局が刊行した「アースアートの倫理学 The Ethics of Earth Art」です。

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1960年代の、美術館やギャラリーを飛び出して、草原や砂漠などの自然の中で制作されたアースワークやランドアートからの、約60年間の「自然とアート」の歴史をまとめた本です。リチャードセラ、ロバート・スミッソン、ジェームス・タレル、そして結論の章が「地球に倫理的に向き合うこと」の重要性を唱え、その代表的アーティストとして、池田一を取り上げています。

この本の評者は、「標準的なアートの歴史では、初期のランドアートやアースワークから、大阪出身のアーティスト・池田一らの環境アートへのシフトについて言及するだろう」と書いています。