池田一パフォーマンス
池田一さんのパフォーマンスCDをChap Chap Recordsから2枚発売した。
音響作品と言うのか、サウンドーアートを言えばいいのか、音が流動的な、触視聴的空間へと喚起される。換言すれば無分別のシニフィアンがあらゆる方向に響きわたるのである。インスターレーションではなくエクスタレーションという言葉が妥当かもしれない。
ウォーター・オーケストラ:アース・アート・サウンド@TOKYO
- アーティスト: 池田一With空観無為(永井清治、河合孝治、小森俊明、織田理史)
- 出版社/メーカー: ちゃぶちゃぷレコード
- メディア: CD
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ジャズ・ピアノ教本の変遷:1936年から現在まで
本書は1936年以降、日本及びアメリカで出版されたジャズ・ピアノ教本(作・編曲、理論書も含む)について紹介しています。ジャズ教本創成期(?)の今では入手しにくい絶版書もなるべく紹介するようにつとめました。尚、掲載した本は著者が実際購入し、弾いてみた教本だけに限らせていただきました。それはアルバム評と同じように聴いていない音楽を批評することなどできないからです。従ってジャズ・ピアノ教本史(?)全体において、重要と思われる教本、教育者や学習者の間で評判の良い本でも、今回掲載できなかったものは数多くあると思われます。この場を借りて、お詫びしておかなければいけませんが、それらは以後の改定版で反映させたいと思います。
アート・クロッシング創刊号"池田一特集"
私が編集を務めているアート・クロッシングの創刊号は池田一氏の特集でスタートした。池田氏は地球環境問題、特に水に関する問題と強く結びついたアートワークを世界的規模で展開し内外で高い評価を受けているアーティストである。1991年、21回サンパウロ・ビエンナーレでは、特別招待アーティストとして、日本人で初めてメイン・ステージを担当(ちなみにその前年度メインステージはヨーゼフ・ボイス、次年度はリチャード・ロングだった)。1995年、国連50周年記念アートカレンダーでは「世界の12人のアーティスト」に選抜された。 また2008年5月には、ニューヨークの国連本部で行われた環境セミナーでは東・東南アジア、オゼアニア地域の代表として選抜され環境アートプロジェクトからの提案を行う。
ジャズピアノ入門に最適な教本『Jazz Piano Concepts & Techniques』(John Valerio/Hal LeonardCorp)1998年
私なんかにも、「jazz pianoを弾いてみたいけど、何か良い教本はありますか」と言う質問を受けることがある。本格的にジャズを演奏したいなら、ジャズスクールに通うのが手っ取り早いだろうが、私もそうだったように、まず書店や楽器屋に行って、教本を1冊購入して、弾いて見ると言うのが普通の行動だろう。すでに述べてきたように私がジャズに興味を持った頃、ジャズピアノの教本は何冊か出版されてはいたが、初学習者が使えるような教本は少なかった。その点今は、大量に教本が出版されている。ただ、数が多い分、何を購入したら良いのか迷ってしまうかもしれない。
また、楽譜に音が固定されているクラシック音楽なら、目標とする音楽の全体像は明確なのでメソッドも絞りやすいだろうが、何しろJazzは即興であると共に、ジャズ・ピアニストは作曲家でもあるのだから、そうした広範囲な音楽的技術や素地を満たすための一歩となる教本を示すのは難しい。それに学習者の音楽的バックグラウンドによっても使用する教本は異なってくる。「楽器を演奏したことはないが、ジャズが好きでピアノを演奏したい。」、「ジャズは弾いたことはないが、昔クラシックのピアノを少し弾いたことがある。」「ピアノは全く触ったこともないが、ギターやトランペットなら演奏したことがある。」等、それでもとりあえず、1冊と言うことなら、バイエル程度の技術で弾けると言う条件で、左上の教本『Jazz Piano Concepts & Techniques』をお薦めしたい(最も明日になれば、また違う教本がいいと思うかもしれないが)。
Jazz Piano Concepts & Techniques
- 作者: John Valerio
- 出版社/メーカー: Hal Leonard Corp
- 発売日: 1998/09/01
- メディア: ペーパーバック
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コードの説明、コードワーク、メロディに対するコード付と、ジャズ初学習者に必要な技法が書かれてある。アドリブの学習本ではないが、バイエル程度の技術で十分弾くことが可能なので、ジャズを全く演奏したことがない人にはまず最初の一冊として、本書をお薦めしたい。ちなみに著者のJohn Valerioは他にも数多く教本を出している、本書が弾きこなせたら(併用してもいいが)真ん中上、右も良書なので、ぜひ挑戦してほしいと思う。
ジャズピアノ教本
私がjazzに興味を持った高校生の頃Jazz界はソロ・ピアノブームでした。セシル・テイラー、マッコイ・タイナー、チック・コリア、キース・ジャレット、ダーラー・ブランド、スタンリー・カウエルと言ったピア二スト達が続々とソロ・ピアノ・アルバムをリリースしていました。そんな中、私もジャズピアノが弾きたいと思うようになったのですがどうやって弾いたらよいのかわからない。そこで、とりあえず、学校帰りに御茶ノ水や銀座の楽器店に行き、何冊がジャズピアノの教則本を購入し、弾いてみることにしたのです。ところが実際にジャズの演奏に役立つ教本は少なくどの教本もジャズの音が今ひとつしないのです。
試行錯誤の結果、ジョン・ミーガン著の「Jazz Improvisation4:Contemporary Piano Style」を洋書で入手して、やっとジャズの音に接することができたのです。
その後(現在のようにインターネットがない時代)、米ジャズ誌「ダウンビート」の広告を見たり、ニューヨークの古本店からカタログを取り寄せたり、バークリー音楽大学出身の友人に聞いたりして、新しい教本が出るとこれはと言うものは購入してきました。もっとも最近では出版数も多く、また同じような本も多いのであまり新刊書は購入しなくなりましたが、その代わり、ジャズ教本創成期の今では入手しにくい絶版書など文献学的、考古学的な興味が湧いてきたのです。従って、そのような本もなるべく取り紹介しようと思います。